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15号紹介

【であい農園】
渡邉清左衛門の茶畑を受け継ぐ16代目の挑戦

代々守ってきた 昔ながらの茶畑

藤波 茶畑というと静岡ですね。
渡邉 昔はこの辺りも米を作っていたのですが、明治と戦後の外貨獲得のために、茶の産地になりました。
藤波 海外はお茶ブームですね。
渡邉 日本は温暖湿潤気候ですから、いいお茶ができます。寒い冬に力を蓄えておくと、春と夏に元気なお茶が芽吹くのです。
藤波 渡邉さんは、何代目ですか。
渡邉 記録が残ってるのが明治以降で、おそらくは16代目ぐらいではないかと。当家は、もともと集落の農園を預かっていた地主でした。家は「出合」という屋号を、当主は「渡邉清左衛門」という名前を受け継いでいました。
藤波 子供の頃は、庭にあった茶葉を蒸して揉んだものです。とてもいい香りがするんですよね。
渡邉 昔はそうでしたね。私たちは蒸しの工程に一番時間をかける『深蒸し茶』を生産しています。昭和52年に協同工場を作って、高度成長期に生まれたお茶を急須で呑みたい、という需要に応えてきました。
藤波 今は急須でお茶を淹れる人も少なくなったんじゃない。
渡邉 残念ながら。市場だけを見て、お客さんを見てこなかったツケでもあります。
藤波 変化する時期なんですね。


新たな挑戦 こだわりの抹茶づくり

藤波 そこで、抹茶を作ろうとなった。
渡邉 はい。抹茶の前段階の碾茶とそれを臼で粉末にした抹茶を作っています。
藤波 う〜ん、抹茶色がキレイで、鼻に抜ける香りがなんともいえないね。
渡邉 ありがとうございます。
藤波 粉末にした方が栄養あるの。
渡邉 抜群にありますね。
藤波 どういう品種なんですか。
渡邉 『金谷緑』の一番茶です。私たちの茶は、「この畑でとれた、こんな品種のお茶です」とお客様にシンプルに伝えていきたいと思っています。
藤波 畑から消費者を直線でつなごうということですね。茶葉の育て方は、玉露なんかと一緒ですか。
渡邉 畑での作り方はほぼ同じです。収穫前に茶に覆いをして日光を遮ることにより、色と味が格段によくなります。
藤波 芽吹いたらすぐに摘むの。
渡邉 抹茶に限っていえば、しっかりと葉が開いてからの方がおいしいので、頃合いを待って摘みます。
藤波 抹茶は国内外でブームになっていますが、『であい農園』の抹茶を確立させていくための課題は。
渡邉 賛同していただけるお客様ですね。作りっぱなしの今までの農業に、未来はありませんから、農家として正念場ですね。


日本の農業を背負うこれからの茶畑

藤波 渡邉さんは、この畑をいくつで継いだんですか。
渡邉 26歳からです。もともと次男で、興味があったのは、コンピューター分野。継ぐつもりはなかったんです。最初は、親に言われて作業するだけで、おもしろくもなかった。
藤波 いつから変化したのですか。
渡邉 東日本大震災で、静岡がお茶の風評被害にあってからです。食うか食えないかギリギリのしんどい時期でした。農業で収益をどう得るのか、私に挑戦させてくれと頼みました。
藤波 その挑戦のひとつが碾茶、抹茶作りだった。
渡邉 3年前から作り始めて、製品として出したのは1年前からです。
藤波 日本の農業は、全国的に変化を待っていますよね。
渡邉 そうですね。最近、農家の高齢化により、自然と農地が集約されてきました。『渡邉清左衛門』という名前を代々ついでいた荘園時代を、よい意味で、見つめなおしたいのです。例えば、作ったものをきちんとお客さまに届けて、その反応をいただいて、また改良していくという方法を通じて。
藤波 今作っている商品の品質を、市場に問うていくということ。
渡邉 はい。農作物を作るのは利益が上がりづらい構造です。それをどう改善するのか同時に考えてます。機械への巨額投資は必要だが、購入した機械の稼働率は少ない。法人化して、大規模化し、コストを抑えていくというのが大きな流れなのですが、本来の日本の農業とはそのようなものなのかな、という問いかけもあります。
藤波 挑戦していくしかないよね。
渡邉 前に出て、後ろ指をさされても気にしない。既存の流通に頼りながらも、お客さまが、どんな顔をして飲んでいただくのかを知っていく。ひとつずつクリアしてやっていきます。
藤波 『であい農園』ブランド、応援してます。

 

[ CHECK ]

であい農園よりB.S.TIMES読者の方へお試しセットをプレゼント!煎茶・ティーバッグ・抹茶の3点セットを毎月50名様に。ハガキにて住所、氏名、電話番号をご記載の上、下記住所の「であい農園お茶プレゼント係」まで。


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であい農園
渡邉 潤
〒428-0009 静岡県島田市大代804-1
TEL/FAX. 0547-46-1931
http://deainouen.com

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