インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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23号紹介

【株式会社足立商事】
眠る労働力を掘り起こす事業
働き方改革で丹波地方の活性化

丹波地方の若手女性
労働量が集中した


藤波 こちらはたくさんの女性が働いているのですね。
足立 丹波地方の20〜70代までの主婦層が幅広く働いています。
藤波 皆さん、どのような作業をされているのですか。
足立 生活雑貨の卸売りと外注先からの加工請負を行っています。
藤波 人材不足の時代に、こんなに若い女性がたくさんいる工場は珍しいですね。
足立 皆さんに驚いていただき、地域のメディアにも取材されました。この事業は、もともと丹波地方に在住しており、フルタイムで働くのが難しい人材のために、仕事を用意したいという思いで、始まりました。隙間時間に働きやすいように、完全フレックスタイム制を採用し、何時間からでも自由に働けるという仕組を整えました。


丹波地域に貢献をする
社長でありたかった


藤波 なぜ、地域の主婦層のために仕事を
用意しようと思ったのですか。
足立 私はもともと小さな商社に働いていました。ところが、事情があって退職することになり、偶然、これまでの取引先の支援を受け、地元の丹波に戻って小さく独立することになったのです。妻と二人で小さな倉庫を借りて、細々と作業を始めました。ところが、地元に戻ると、地域の商工会の誘いなど付き合いがある。最初はわずらわしいので断っていましたが、ある時、夏祭りのイベントを手伝ってみると、意外と面白いなと・・(笑)。地域の集まりにも積極的に参加して楽しむようになったのですが、交流の中で丹波の家庭は皆同じ悩みを抱えていることに気づいたのです。
藤波 どんな悩みなのですか。
足立 子供を進学させる学費です。息子を大学に行かせたいが、家計が厳しい。妻が生計を助けてくれたらと思うが、適した働き口もなく、この地域は、ちょっとした子供の世話にも送り迎えがいるので、フルタイムで働きに行くのも難しい。
藤波 働きたい奥さんが家にいるんだ。
足立 はい。それで、働き口をなんとかうちで作れないものかと。


地域の働き方の改革
余暇労働力活用の仕組み


藤波 完全フレックスタイム制だと管理しにくいこともあるのでは。
足立 様々な工夫をしています。まずは、外注先に必要な仕事量だけを発注する方法を採択。スタッフには、1週間前に働きたいシフトを提出してもらい、その希望量に見合った作業を発注します。
藤波 自由すぎる社風になりませんか。
足立 いいえ。むしろ、うちは他社よりも厳しい実力主義制なんです。ノルマもありますし、働いた分だけ給料に反映するように厳密に管理しています。時間も1分単位で測っているので、労働量と作業量が見合わない場合は、原因を究明します。
藤波 そんなに厳しいのに皆さん働きに来ていただけるんだ。
足立 結局、フレックスタイムという働きやすさが勝るんですね。口コミで地域の皆さんに広がり、今は労働力に対して、作業量が確保できないために、採用を断っているぐらいです。
藤波 そんなにたくさんの労働力が眠っていたとは、びっくりですね!
足立 当社は、通常では確保しにくい30〜40代の働き盛りの女性労働力が豊富にあります。人材不足に悩む取引先にも喜んでいただけますので、いいバランスで作業を引き受けて、助け合えます。
藤波 それは大きな意味でも、地域貢献につながりますね。
足立 いままで働いていなかった人が働くという無からの労働力が生まれています。埋もれていた人材が活躍してくれることが丹波地域や日本の活性化につながっているところに、夢があります。
藤波 すばらしい取り組みですね!全国の地方に知ってほしいです。

 

[ Column ]

足立商事の作業は口コミで広がり、「働きやすいからおいでよ」と幅広い年代の方が集まった。中には高齢の方や、引きこもっていた人のリハビリとなったケースもある。ある女性は、入社を機に積極的に外に出るようになり、働くことの面白さに目覚めて独立したそうだ。足立社長も、このケースは本当に嬉しかったと語ってくださった。


[ Dragon Point ]

労働が奪いあいになっている社会。埋もれていた労働力を目覚めさせるこうした取り組みが地域でなされていることに驚いた。地方で暮らすことや働くことの選択肢となる一方、地方起業のビジネスモデルとなるのではないかと期待する。


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株式会社足立商事
代表取締役 足立 健実
兵庫県丹波市春日町野村2359
TEL.0795-78-9620

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