村田ボーリング技研株式会社
溶射技術と温かい言葉で
魂の入った商品を届けたい
ものづくりを支える
溶射技術について
藤波 これは何かの実験ですか、部品に「ありがとう」という札がある。
村田 夢物語みたいな話ですが、良い言葉による波動で、商品が長持ちするのではないかと思っているのです。人に「言い続けていれば、いつか伝わると信じる」ことと同じ。私はそういうものづくりがしたいんです。
藤波 この光景だけで伝わってくるものがあります。社長は3代目とお伺いしました。
村田 当社は1950年に祖父が創業しましたが、祖父ははやくに亡くなったので、40年あまり父が社長をしておりました。創業当時は、ボーリングといって、いまやもう死語に近くなりましたが、エンジンのシリンダー内面などを削りなおす仕事をしていました。
藤波 現在は「溶射」を扱っているということですが、恥ずかしながら溶射という言葉を知りません。
村田 聴き馴染みのない言葉ですよね。溶接は溶かしたものを接合しますが、溶射は溶かしたものを吹き付けるイメージです。溶射材料はさまざまで、金属、セラミックス、ポリマーなど原料の特性に応じて使用します。部品に金属や樹脂を溶射してコーティングすることで耐久性が上がったり、摩耗・劣化した部品がより長く使えるようになったりする効果があります。
藤波 「溶射」の技術はどんな分野で活用されているのですか。
村田 ハイテクからローテク産業まで幅広い用途があります。F1のターボチャージャーやリチウムイオン電池などの生産にも使われています。
藤波 材質も形状も異なる材料や部品を扱うとなると大変ですね。
村田 摩耗した部品などは、どれ一つとして同じものがありません。溶射作業は、一つ一つ、違う変化をした部品への加工になるので、すべて人の手による作業です。まるで生き物を相手にしているようなものですね。
藤波 業界の中で御社の強みは何ですか。
村田 当社は溶射だけでなく、仕上げの研磨までワンストップで受注できます。研削、レーザー彫刻、機械加工なども高い技術を培ってきました。
社員が満足する会社は
良い商品を生みます
藤波 ところで、躍動感あふれる人物が写っている社内のポスター、面白いですね。映画でも作るのですか。
村田 こちらは当社の広告商材。社員を俳優に見立てた、「映画ポスター風のPR広告」です。
藤波 スゴイ!皆、いい顔をしているね!
村田 面白いでしょう。他社がやらないことを、まずやってみようとするのが当社です。魂を込めた商品を作りたいので、社員には「仕事」というより「趣味」のように、夢中で作業に没頭してもらいたい。その風土づくりをしています。
藤波 先ほど工場を見学させてもらっても、みなさん挨拶がすがすがしい。
村田 当社は量産工場とは違い、自分が機械のハンドルをまわすことでいかようにもなる作業が多い。そういった意味でもやりがいを感じてもらえます。そんな社員一人一人を大切にすることで強い商品ができます。
藤波 いい現場を見せていただきました。
[ Column ]
村田ボーリング技研の優位性は職人の働き方にある。技術が高い、品質が高いことは当たり前として、さらに「心が入った」商品を作りたいと、皆が心をひとつに溶射し、磨き、仕上げる。村田社長いわく「マイナス波動を浴びた人間は、細胞が酸化しますよね。すると、年よりも老けていきます。私はモノについても同じだ思うのです。花に『キレイに咲いてね』と声をかければ花はキレイに咲く、部品に声をかけながら、作業をしてほしいのです」。社員がガン保険や、生命保険に加入するなど、福利厚生も充実させ、会社もまた社員を大切にしている。
[ Dragon Point ]
壁のポスター、まるでどこかの俳優集団かと思ったら、ぜんぶ職人さんだそう。取り組みもユニークだし、参加する職人さんも遊び心にあふれてる。皆がキラキラ輝いていますね!イキイキした工場を見学して、私も溶射でよみがえる部品のように、パワーをいっぱい吹き付けてもらいました。
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村田ボーリング技研株式会社
代表取締役 村田 光生
【静岡本社工場】
静岡県静岡市駿河区北丸子1-30-45
TEL.054-259-1251
【東京営業所】
神奈川県相模原市南区
上鶴間本町1-27-25
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【名古屋工場】
愛知県みよし市莇生町川岸当15-2
TEL.0561-34-2771
【東北工場】
福島県郡山市日和田町北俣8-1
TEL.024-958-6712
【上海工場】
TEL.86-21-64937818
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