インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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40号紹介

山田水産株式会社
無投薬養殖で国産鰻
タンパク質豊富でパワーUP

日本初!?製造から飲食まで
鹿児島鰻ブランド


藤波 養殖・加工・レストラン経営まで行う鰻事業とのことですが。
山田 鰻事業は父が立案し平成9年に開始した新規事業でした。2代目にあたる私は、阪和興業で駐在員としてシアトルに勤務していましたが、鰻事業を始めるにあたり、当社に戻りました。
藤波 では、鰻事業は山田水産としても経験のないところからのスタートだったのですね。
山田 当時は鰻事業のリスクが分かりませんでしたので、反対する根拠もなかったのですが、今考えると、震えます(笑)。鰻事業は鰻の養殖事業設立からはじめて、蒲焼加工場を設立、その後、無投薬養殖に挑戦し、確立しました。最後に蒲焼を味わうレストラン設立まで至りました。養殖からレストランまでの6次産業を無投薬で育てた鰻で展開するのは日本で初めての試みだと思います。
藤波 鹿児島の鰻≠フブランド化に一役買いましたね。
山田 事業を始めた当時、鰻は浜名湖のイメージでした。しかし、実質は鹿児島の方が鰻の生産量は多いのです。これまでの企業努力で鹿児島産の鰻の知名度はアップしたと思います。
藤波 蒲焼は通販でも人気なのですよね。
山田 はい。当社の蒲焼は一度蒸してから柔らかくして出す関東のスタイルで、全国からご購入いただいております。現在は九州の他、東京飯田橋にも出店。東京の慶應大学病院には珍しいキッチンカーを出しています。
藤波 鰻のキッチンカーとは初めて聞きました!面白い取り組みですね。


無投薬鰻養殖への挑戦!
安心・安全・美味しさへの追及


藤波 無投薬養殖とは、どのような方法ですか。
山田 鰻はストレスや食べ過ぎでよく病気になりますから、病気を予防するために薬を入れるのが通常の養殖法です。当社はお客さまに安心安全なものを届けるため、薬を使わない養殖に挑戦しました。
藤波 手間がかかるのではないですか。
山田 想像より大変です。鰻の健康状態にかたときも目が離せません。常に、鰻の泳ぎ方、匂い、池の色などに気を配っています。東京ドーム3個分にあたる当社の養鰻場では、鰻師やその家族が、住み込みで暮らし、つきっきりで時間をかけて鰻の世話をしています。
藤波 住み込みで!それは大変だ。他にも工夫があるのでしょうか。
山田 冬は適温の30℃を保つよう、ボイラーであたためています。また最大の利点は清らかな地下水。シラス台地で濾過された地下80メートルの水をくみ上げて使用しています。鰻の餌には魚油を加えずに与え、鰻自ら自然な脂を作るよう養殖。最後は2日間かけて流水にさらし、鰻の体内に残っている餌の匂いを吐き出す事で鰻特有の匂いがない鰻になります。
藤波 天然よりも安全で美味しそう。


鰻プロテインで
アスリートの勝負メシ≠


藤波 今後、日本を代表する鰻事業家としてどのような将来を構想していますか。
山田 鰻というとやはり土用の丑の日に食べるというイメージが強いですが、当社は鰻を日常の食生活に馴染ませることに力を入れています。そのため、キッチンカー事業や他府県の商業施設への出店なども積極的に展開していきます。
藤波 今後は、海外進出も見据えておられると。
山田 私たちが蒲焼を職人の手ではなく、機械で職人が焼くのに近い味を再現しているのは、海外にも同じ美味しさを届けるためです。蒲焼の味は、世界の人が愛する味。鰻を蒲焼にして急速冷凍で商品化できる技術こそメイド・イン・ジャパンです。
藤波 (味わって)職人が焼くのと変わらない美味しさです。鰻そのものもとても美味しいですね。
山田 最後はやはり、五感勝負です。私は「美味しいものを作りたい気持ち」を大切にし、その思いをスタッフに伝えるようにしています。鰻に愛情を込めて餌を与え、ストレスがたまらないように気を配る。当社がAI化を導入するとすれば、それは鰻と向き合う時間を作るためです。
藤波 鰻はパワーも出ますから、いいですよね。
山田 はい。実は『鰻プロテイン』と銘打ち、アスリートの方に鰻を勝負メシにしていただくプロジェクトを推進しています。藤波さんも、ビックマッチの前には鰻のプロテインを摂って縁起をかついでください。
藤波 私はスタミナづくりに日常的に鰻を食べますよ!元気になるから。
山田 これからタンパク質が不足すると言われている時代に、鰻事業を通して、世の中のお役に立てればと思います。
藤波 鰻プロテイン!広めましょう。

 

[ Column ]

鰻事業を山田氏に託した先代社長。養殖への挑戦、無投薬への挑戦で、これまでに1シーズンで半数の鰻を失うこともあった。それでも先代は「びびらずやれ、失敗を恐れるな」と言って皆を励ました。同社の鰻事業は先代の覚悟があってこそ、鰻業界の常識をくつがえす無投薬やレストラン一貫事業が生まれた。

[ Point ]

社長はもちろん、社員たちもプロレス好きが集まる会社だそう。取材中もプロレスのことを話しはじめたらすぐ脱線して止まらないのが嬉しい。山田社長によるとプロレスと鰻師、アスリートと鰻は共通項がたくさんあるそうだ。面白い社長、面白い会社です!

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山田水産株式会社
代表取締役 山田 信太郎
大分県佐伯市野岡町1-5-3
TEL.0972-22-1425
https://yamadasuisan.com

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