株式会社合田観光商事
株式会社ひまわりホールディングス
震災支援からスマート農業も
北海道で恩返しの経営哲学

主婦の想いからスタート
震災とコロナを越える
藤波 『パチンコひまわり』といえば、北海道のパチンコ店の先駆けです。
合田 当グループは1952年、弟子屈町で祖母が近所の主婦と共に、始めたのがそのスタートです。まさにパチンコ店の黎明期で隣の主婦と「最近パチンコというものが流行っているらしい」と情報を得て子どもたちの学費を稼ごうとしたのです。当初は10台にも満たない小さな店舗でしたが、現在は東北エリアまで複数店舗を展開し、73年目を迎えます。
藤波 3代目が継承したのはいつですか。
合田 2011年に就任しました。私の就任時は大変でした。実は、全店を挨拶にまわって、今からという3ヵ月目のタイミングで東日本大震災が起こったのです。東北の一店舗は津波にのまれました。
藤波 それは難局でしたね。
合田 状況が分からない状態の中、私は父であった会長に会い、「雇用を守りたい。雇いどめはしたくない」と訴えました。その後も、札幌市内の停電、コロナなど色々ありましたね。
藤波 ずっと継ぐ覚悟はあったのですか。
合田 ええ、社長の格かどうかはともかく、いつかは家業を手伝うというイメージはありました。社員の時代は、社員の気持ちを代弁して、父と代表を交代する覚悟で、問題提起したこともありました。今から考えると改善策もなく、経営のことを何も分かっていない発言でした。父は私の言うことを黙って聞いていました。
継ぐ覚悟、新たな挑戦
事業承継から多角経営へ
藤波 意見してきたこと自体が、嬉しかったのかもしれませんね。
合田 私は言うことも聞かない、手のかかる息子でしたが、他界した母親より、父が「社長はやっぱり高丸だ」と言っていたことを知りました。社長交代は2010年の1月末、父が「私はこの会社でやりたいことがなくなった。お前はやりたいことはあるか」と聞いたのですね。私は「たくさんある」と答えました。その後、引継ぎもないまま、社長になりました。
藤波 そんな中被災地支援をされましたね。
合田 みんな心の中では、よく分からない放射能が怖かったのだと思います。そこで私が自ら赴いて、支援物資を配りました。その姿を見て、社員たちも助けてくれるようになったのです。
藤波 合田代表の代になり、不動産や福祉など他業種への展開をしています。
合田 そうですね。今、力を入れている分野は農業です。北海道は、酪農家と農家が多いのですが、それぞれに商売が得意ではない。娯楽は皆さんに余裕がないとできません。恩返しという意味でも、農家のみなさんに余裕が生まれるように、農業をいかに楽に、スマートにして、儲かるかといったことに取り組んでいます。
創業スピリットを胸に
北海道発の国際ブランドを
藤波 具体的にどういった農業の取り組みで、北海道に還元しますか。
合田 東京の有名レストランと農家とで契約を結ぶといった農作物の価値を上げるブランディングに取り組んでいます。小麦についても、契約農家がつくった小麦を単一小麦として製粉する取り組みを行っており、もっと生産者が利益をあげられる構造を目指しています。私の祖母も、当時、さまざまな事情を抱えていた女性たちに着付け等教養を学ばせたと聞いています。ですから、農業への取り組みは創業スピリットが入っているのかもしれません。まわりの人が夢をかなえる姿を見たいのです。
藤波 多くのM&Aをなさっていますが、人材育成はどのように取り組んでいますか。
合田 それは重要な課題です。今、息子が私のあとを継ぎたいと言っていますが、息子に期待するのではなく、まずは部下をしっかり育て、優秀な組織を残したい。グループ企業が増える中、特に困っているのは経営を任せられる人材。私は社長の能力が高くある必要はないと考えますが、おだてられる中で自分を律して職務に向き合える人間でなくてはなりません。社長は謙虚で、皆を輝かせるためにその環境を整える役割。徳川家があれほど栄えたのは、やはり代々かけて人が働きやすい仕組みを作ってきたからだと感じます。
藤波 今後の展望をお聞かせください。
合田 メイドイン北海道を世界に売り込みたいです。日本には「良いものをより安くという考え」がありますが、私はそれが国際ブランドを生まない土壌になっている気がしています。私は北海道が国際ブランドとなるような礎を作っていきます。
藤波 躍進を期待しています。

[ Column ]
合田代表は小学校1年生のとき、ビルで隠れんぼをしていて、閉め忘れた点検口の底に落ちた。1日後、生きて発見されたとき、母から「あなたは何かを成し遂げるために、生かされた」と言われたそうだ。そのため、合田代表は常に「何をするために自分は生かされているのか」と、自問自答しながら事業に向き合っている。
[ Point ]
「創業する社長と違って、2代目以降の社長は人に任せられる人間でないとダメ、さらに横柄な人間になっては堕落する」と持論を語ってくれた合田代表。まったく仰るとおりだと思います。創業者のスピリッツを守りながら、これからも地元と日本のために尽力してください。
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株式会社合田観光商事
株式会社ひまわりホールディングス
代表取締役社長 合田 高丸
北海道札幌市中央区南2条西10-1000-2
TEL.011-251-8080
https://www.pph-g.com
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