インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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創刊号紹介

企業家よ!落ちて、這い上がれ

家喜 信行
日本PCサービス株式会社 代表取締役社長 

2001 年9 月創業。2003 年9 月、PCサービス事業をスタートさせる。スマートフォンはじめ、パソコン、ネットワークなどあらゆる機器に関するサービスをワンストップで提供し、業績を伸ばす。2014 年11月に『名古屋証券セントレックス』に株式を上場。2015 年にシンガポールで子会社を設立し、海外へ進出。


金谷 元気
akippa株式会社 代表

2009 年02 月創業。2014 年04 月、全国の空き駐車場を一日単位で貸し出すサービス・オンラインコインパーキング「あきっぱ!」を開始。月極や個人宅の空き駐車場情報が全国約3400箇所登録され、利用者がスマートフォンで予約する。パーキング事業として現在、全国第三位の拠点空間を保有。

ブレずに事業を貫く成長への道のり

家喜 akippaのスマホを活用したサービスは時流に合って面白いですよね。
金谷 ありがとうございます。
家喜 当社のサービスは地味なのでアピールが難しく、自分たちで推していかないといけない。労働集約型でコストもかかる典型的なアナログのサービス業だから、PERの評価もつきにくい。上場前には証券会社に「もっとネットやスマホのサービス構築を」と言われました。
金谷 考えたのですか。
家喜 自分達のやり方を貫いて、上場しました(笑)。
金谷 当社は二〇〇九年に求人事業として創業したのですが、二〇一四年にふと何のために会社をしているのかと改めて考えた時、「世の中になくてはならぬサービスを作りたい」と思い描いて立ち上げました。

成長への苦労

家喜 最初は知名度が低くて悩みました。広告戦略に看板を出してもさっぱり、フリーペーパー広告で反応があったのは二年後。ところが、東芝の名前を出すと強い(笑)。当社は、東芝やNECといった大手企業などとの提携先企業が、四〇〇社以上あり、各企業から紹介される店頭でのパンフレットやメールマガジンなどにより認知度を高めて実績を増やしました。その後、自社が運用するWEBサイトの広告などによって徐々に集客へとつながっています。
金谷 当社は広告を使わず二つの広報戦略で集客に取り組んでいます。ひとつはアーリーアダプターに最新サービスとして、話題にしてもらう戦略。ネット業界にターゲットを定め、日本を代表するIT業界の有名社長が登壇する七〇〇名ほどの招待制のカンファレンス『インフィニティ・ベンチャーズ・サミット 』で二〇一四年度の新サービスの賞を獲得し、注目を集めました。二つめは知名度を上げるメディア戦略で、今期は十五本もテレビ出演しています。

業務提携

家喜 可能ですよね。当社は個人のご家庭に月一万件以上訪問しますから、その時にサービス案内ができますよ。
金谷 ぜひお願いしたいです。『あきっぱ!』は個人宅の空きスペースが収益につながります。機械を使わないので、費用がほとんどかからず喜んでもらえます。

海外進出について


金谷 海外では自分の運転してきた車を駐車サービスの人に預け、代わりに駐車してもらうというバレットパーキングのシステムで進出を検討しています。例えば、サンフランシスコは空いているスペースがなく、二キロも離れたところにパーキングがあるという状態です。もちろん、日本のようにマナーのいい国でないと難しいので、海外進出について練っている部分はあります。日本PCサービスはタイやシンガポールへ進出されていますが、そのあたりはどうですか。
家喜 シンガポールでは車を使うために、まず使用権利を買わなくてはならない。会社設立にしても現地役員を入れるなど、必要な段階があります。新規開設は時間がかかるので、現地でよく似たサービスを提供する企業とМ&Aによるグループ化を行い、進めています。次はタイ進出を予定していますが、日本企業は四十九パーセントまでしか株を持てないという制約があるのです。肌の色の違いなど日本にはない感覚に苦労することもありますね。アジアでナンバーワンシェアを目指していますが、シンガポール・タイ近辺をМ&Aで様子を見つつ、ベトナムに関しては、まず日本で一緒にやってサービスの理念を共有し、将来は出店を考えています。
金谷 海外視察は家喜さん自ら動かれるのですか。
家喜 そうですね。担当を設けて先に情報を集めてから、現地へ行って視察します。

関西の起業家に贈る


家喜 全国的に見ると関西企業の上場率が少ない。上場がすべてではないですが、パブリックに出るところなので、関西経済活性化という意味で上場企業の数を増やすイメージを持ちたい。
金谷 たとえばミクシィ、クラウドワークス、マネーフォワードなどは関西出身の創業者なんですよね。彼らが起業した時代は東京でないと勝負ができず、大阪本拠地企業は少なかったのですが、状況は変わってきて、今は東京に行かなくても、ホームである関西で戦える土壌が整ってきています。
家喜 金谷さんは関西出身なのですね?テレビで拝見した時は東京の人だと思いました。
金谷 ブランディングです(笑)。東京の方は田舎から来るものを受け入れない。コンビニ戦略と同じで、田舎の人は都会のいいものに憧れを持ちますが、東京は田舎からきたものを好みません。ですから「なにわのサービス」というのも受け入れにくいものなのですね。メディア戦略ではなにわ色を出さず、クールに標準語で。関西のローカルであれば関西弁ですよ(笑)。
家喜 よくそんな器用なことができますね。僕はいつも関西弁です(笑)。

東京と大阪の違い


家喜 東京はコミュニティが多く、メンターも多いので、起業して身近に相談するところも多い。金谷 そのあたりが整備されてくれば、触発されるでしょう。
家喜 関西の場合は大阪府とEO Osakaが組んで、ベンチャー企業成長プロジェクト「Booming!」という組織を用意しています。選ばれた二十一社の企業をサポートするのですが、うち十社をトーマツベンチャーサポート株式会社が、残りをそれぞれの上場企業経営者がメンターとなって後輩のベンチャー企業を助けます。私も一社を担当していますが、関西のベンチャー企業家の顔ぶれがあまり変わらないので、変化があれば面白いですね。
金谷 関西は外部資本を受けるのを迷ったり、スモールビジネスで終わる方が多い。東京は、たとえばゲームをしていて、アイテムを取るのに友人を紹介する。大阪はアイテムを取る段階で課金してしまう。ご飯を食べないといけないから、先に儲けることを考える。東京はそこで外部資本を入れて調達して補い、紹介を広めることでサービスを沈ませて、後から上がることを考える。
家喜 つまり、グラフがV字ということですね。
金谷 関西のサービスは最初から黒字ですが、目先のお金を追うことが多い。外部資本を入れて、その間に後から上がるシステムを作ることも知っておかないと、「Booming!」で目指すような企業は生まれてこない。WEBも、さくらインターネットとか大手WEBサービスは固いビジネスをされているのでそこを崩すのは難しいですが、個人向けWEBサービスではまだまだ参入の余地があります。スモールビジネスでよしとせず、外部資本をいれる選択肢も考えてほしいですね。インターネットでいえば我々が先導となり、リードベンチャーになることができれば、良いモデルケースになると思います。

B.S.TIMESに期待すること


家喜 人物を選定して誌面を飾ってもらえれば、内容も精度が上がり、注目度が上がっていくと思います。関西のマインドを変えてほしいですね。
金谷 関西から世界へという活動もそうですし、関西の経営者が登場して、それを見て交流につながったり、相談したりという動きができる媒体になってほしいと思います。 

(対談二〇一五年十月十六日) 




 

 

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