インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

インタビューマガジン『B.S.TIMES』

インタビューマガジン『B.S.TIMES』
インタビューマガジン『B.S.TIMES』

B.S.TIMES InstagramページへB.S.TIMES Facebookページへお問い合わせ

48号紹介

やなぎ整形外科・漢方クリニック
漢方と整形外科の融合で
黒石市の医療難民を支える

整形外科医療のない場所で独自のアプローチを開く

藤波 整形外科が不足していたここ黒石駅エリアで待望のオープンだそうですね。
柳澤 はい。2022年9月に開院しました。建築物は築20年を経ており、もともとは私の先輩にあたる医師が開院し、3年で他界。その後、同期の医師が引き継ぎましたが閉院し、2年間は使われていませんでした。このあたりで、整形外科クリニックはゼロの状態。いわゆる整形外科の医療難民が出ていましたので、自分がやってみようと考えたのです。
藤波 私も脊椎管狭窄症を患って、整形外科には随分とお世話になりました。開院されて、感触はいかがですか。
柳澤 大変なことは多いですが、まずは楽しいですね。やりがいのひとつは、ここが漢方クリニックであるということです。
藤波 整形外科で漢方を掲げるのは珍しい印象を持ちます。
柳澤 若い頃は外科医で、しかも、私の学生時代は東洋医学に関するカリキュラムが一切ありませんでしたので、「とにかく切りたい」と思う時期もありました。しかし、あるとき、漢方治療に触れる機会があって好印象を持ち、自分の医療に組み込んでみたいと。大病院では、前に進みにくく、自分でやったほうがいいと考えました。
藤波 院名の由来は何ですか。
柳澤 単純な由来ですが、北海道にいたころからのあだ名はやなぎ。さらにミュージシャンの『柳ジョージ』が大好きでした。
藤波 呼びやすくていいですね。

痛みの治療に総合的な視点
西洋医療と融合する道


藤波 整形外科に漢方というと、具体的にはどのように使うのですか。
柳澤 整形外科は痛みの治療、いわゆるペインクリニック。ですから、看板に掲げなくても整形外科で漢方を導入している医院は意外と多いのです。
藤波 西洋医学からすると、同じ診るにしても、異なる目線で診ると聞きます。
柳澤 全体のバランスからの見立てです。時には東洋と西洋の診方を融合させることで、異なる治療の選択肢が生まれます。
藤波 漢方は身体にやさしい治療というイメージもありますが。
柳澤 ですが、決して副作用がないわけではなく、使い方を間違えると良くありません。専門の知識は必要です。
藤波 先生にとって漢方とは何ですか。
柳澤 私の懐刀です。新薬は次々と登場しますが、現代の薬は「血圧を下げるためだけに開発された」など、いわばピンポイントの治療薬。ですが、漢方は身体の状態にアプローチして、症状を診る。人間の身体は個体差があり、同じ病名であっても、同じ薬でいいというわけではない。副作用も個々で異なります。新薬が野球のエースピッチャーだとすれば、その活躍をお膳立てするチームづくりが漢方です。

地域の役に立つための学びに
スタッフ全員で診て治す


藤波 面白いたとえですね。
柳澤 私はプロレスも大好きです。藤波さんも、ゴングが鳴って必殺技のドラゴン・スリーパー・ホールドをかけるまでにクラシカルな技をいくつか出しますよね。そのクラシカルな技が漢方。最終の奥義である新薬を効かせるための、地固めを行うのです。
藤波 なるほど。先生はご自身もスポーツをなさっていたのですか。
柳澤 中学は陸上選手でした。大学はラグビー部。医学部だから6年間在籍して、ケガもたくさんしました。
藤波 やはりスポーツで身体を痛めた患者さんの受診も多いでしょう。
柳澤 藤波さんも腰痛だそうですが、他にも首痛、関節痛などの患者さんが多いです。骨折等が疑われる外傷患者もありますね。最近は漢方クリニックの看板を見て、一見整形外科とは関係ない症状で相談に来られる方も増えました。
藤波 大変なことはありますか。
柳澤 サラリーをいただく勤務医では自分と患者さんのことだけを考えていれば良かったのですが、今はスタッフの待遇や環境作りにも責任がある。マネジメントもはじめてのことばかり。挑戦ですね。
藤波 中長期的なことも含め、今後の青写真はいかがですか。
柳澤 当院を自分がやれる範囲の中で充実させていきたいです。また、私は整形外科についてはそれなりにキャリアを積んできましたが、漢方は日本東洋医学会が認定する専門医資格を取得し実践しているところで、諸先輩に比べればひよっこ。もっと勉強し、地域の方の役に立ちたいです。
藤波 先生のように熱心な方が黒石市に来てくれてみんな嬉しいですね。

 

[ Column ]

やなぎ整形外科・漢方クリニックのスタッフ体制は、看護師4名、看護助手2名、診療放射線技師1名、事務2名。約10名の医療スタッフが支えている。漢方医療は2千年の歴史があり、診方を磨き上げてきた領域。スタッフが協力し、受付での様子、表情の観察から診断をスタートさせている。

[ Point ]

柳澤院長は北海道出身で、大学で青森に移住。大学病院を経て、整形外科で勤務医をしていた。この地域への思いと漢方とを組み合わせた医療を実践したいという夢の両方で開院。話題が豊富で話していると楽しく、勉強になりました。

■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■

やなぎ整形外科・漢方クリニック
院長 柳澤 道朗
やなぎ整形外科・漢方クリニック
青森県黒石市野添町64-3
TEL.0172-88-6241
https://yanagi-clinic.com

■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■

 

一覧に戻る

  • 広告募集
  • 設置場所はこちら
  • インタビューマガジン『B.S.TIMES』ホーム
  • コンセプト
  • 誌面紹介
  • レポーター紹介
  • イベント紹介
  • 運営団体
  • お問い合わせ
左メニュー

異業種交流会パートナーシップPlus

ページのtopへ

Copyright B.S.TIMES. All Rights Reserved