インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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49号紹介

株式会社霧多布水産/OGAWA COMPANY株式会社
北海道で新鮮なウニを即日出荷
すべては人のための経営だった

ひと粒ひと粒丁寧に折に詰
めた高級ウニ『霧多布水産』


藤波 北海道厚岸郡浜中町にある日本有数の「ウニ」の水産加工会社『霧多布水産』にお邪魔しました。実は小川代表はプロレスラーとしての私を応援してくれている方になります。
小川 どうぞ藤波さん、ゆっくり見ていってください。霧多布水産が主に扱っているのはこれらのウニ。『バフンウニ』『ムラサキウニ』と呼ばれるものです。
藤波 『バフンウニ』と『ムラサキウニ』の主な産地は北海道と伺いました。どのように加工しているのでしょうか。
小川 今作業しているのは北方領土から来たばかりのウニの処理です。殻付きのまま届いたウニをさらに塩水で綺麗に洗って、水切りをし、卵巣の部分を色分けします。折りに詰めて、10枚ずつ縛って冷蔵庫に格納。最後はトラックで豊洲市場など市場へ出荷するのです。
藤波 すごい量ですね!全国の高級ウニはここで加工されているのですね。
小川 ええ、築地、川崎、横浜、静岡、広島と、毎日、何千枚とトラックに積んで空輸します。すると札幌や豊洲で明日のセリにかかります。やはり、当社のウリはウニの新鮮さです。今、毎日、千枚に及ぶ折りをスピード出荷できる水産工場は他にないですね。
藤波 こちらで作業されている職人さんの数も多いですね。すべてが手作業で、美しいです。手早く処理されていくウニの加工がこんなに繊細だとは知りませんでした。ひとつの殻からいくつぐらいとれるのですか。
小川 およそ4〜5粒ですね。
藤波 ウニは時価で提供されると思いますが、私たちが飲食店でいただく末端価格では大体どのぐらいになるのでしょうか。
小川 皆様が手にとっていただくのはひと箱、1万円、3万円、5万円ぐらいのランクになります。豊洲市場へ行ってから、仲買が買い付け、寿司屋などに卸されるルートで、業者を経るごとに価格が上乗せされます。
藤波 『霧多布水産』は創業から常に拡大を続けていると伺いました。
小川 2001年に創業し、最初は数名でした。ここは「バフンウニ」の主な産地で、よく採れます。ですから、人がいればいくらでも業務は拡大できました。当社は海外からの労働力も頼みながら、徐々に発展しました。
藤波 このあたりのウニがおいしいのはなぜなのでしょう。
小川 やはり昆布がいいからです。ウニは昆布を食べるので、昆布が豊富であり、昆布の質が高いところのウニは味が良くなります。当社が取り扱っている養殖のウニは、昆布しか食べさせていないものになります。養殖のウニは天然のウニよりはるかに高級なのですよ。
藤波 聞いたことがあります。管理されたウニの方がおいしく、値段も高いのですね。それにしてもおいしそうだなぁ。
小川 先ほど色を選別すると言いましたが、チョコレート色をしたウニなどは別のレーンで加工しています。しかし、色が落ちても味は同じなのですよ。お徳用として出していますので、分かっている人はこちらを買われます。
藤波 いい話を聞きました。プライベートならこちらを買おう。ウニを取り出したあとの殻は捨てるのですか。
小川 いえ、殻は農家の飼料になります。すべて無駄となるものはありません。

プロが厳選した最高の「ウニ」
ふるさと納税にも対応


藤波 小川さんはどういった経歴ですか。
小川 私は中学校を卒業してから親戚が経営するウニの加工会社で働きました。しかし、そこにいても後を継げるわけではない。いつかは独立しようと考えていました。
藤波 独立したときは苦労なさったのではないですか。
小川 そうですね。勤め先だったところと同じ業者は使えません。同じ豊洲市場の中でも新しい買い手を探して、信頼関係を築きました。ウニ屋といっても色々ありますからね。商品には自信がありますが、それだけでは選ばれません。
藤波 先ほど加工されたものがもう出荷ですね。
小川 一日何千箱と出しますが、すべてが最短のスピードです。
藤波 ウニは味付けしていないとのこと。水産会社ごとに味の差はあるのですか。
小川 当社のウニは、料理店に卸されるのでほぼむいただけの塩水の味。同じウニでも水産会社ごとに塩加減があり味は違います。
藤波 海外からの労働者も多いとか。
小川 そうですね。当社はコロナで帰れなくなり、困っている労働力の引き受けを行いました。住むところや寮も用意しています。
藤波 そんなに厚遇なら、海外からの労働力も増えるでしょうね。
小川 労働環境を充実させないと、北海道のこの場所まで来てくれないです。みなさん、非常に一生懸命やってくれています
藤波 順調に発展していますが、今後はどのような構想をお持ちでしょうか。
小川 労働力はさらに受け入れて、より多くのウニをみなさまに届けます。
藤波 ますます出荷数をあげ、拡大していくわけですが、一般顧客から小売りをしてほしいという声もあるのでは。
小川 寿司屋などで直接売ってほしいというところはありますよ。しかし、これだけスタッフを抱えて大掛かりにやっているので、一般顧客への小売は、なかなか難しいのです。ですが、「ふるさと納税」は対応しています。運送のときに折を1枚単位で送りますので、少しでもずれたら大変なことに。慎重にお届けしています。
藤波 私たちが新鮮でおいしい霧多布水産のウニを味わうには、ふるさと納税を狙うしかないね。

生ウニ&焼きしゃぶが名物
直営店『こだわり酒場』


藤波 その霧多布水産の特選生ウニが、唯一現地で特別に味わえる釧路の飲食直営店『こだわり酒場』にお邪魔しました。
小川 ここが新鮮なウニを味わえる直営の飲食店『こだわり酒場』です。水に入っている塩水ウニを提供しており、他では味わえないので、皆様に喜んでいただけます。これは赤字商品。市場以下の価格で味わっていただける名物です。ウニを食べたいと東京から来てくださる方もいますよ。
藤波 これはすばらしい!他にもメニューがあるのですか。
小川 この店のもうひとつの名物はしゃぶしゃぶと焼肉が同時に楽しめる「焼きしゃぶ鍋」です。上段で焼いて、下段でしゃぶしゃぶができる特別な鍋です。黒毛和牛に加え、豚肉はさっぱりした味わいが魅力の『加藤ポーク』を使用しています。
藤波 おいしそうですね!若者にささるボリューミーな内容です。
小川 野菜を豚肉で包んだ、野菜巻き串もおいしいですよ。ここはオープンから鈴木店長が担当しています。
藤波 うまい! これだけお肉を出してくれたらお客さまも大満足でしょうね。
小川 地元のお客さまも観光客もよく来ていただけますね。カウンターに4名、テーブルに12名に座っていただけます。23時半まで営業していますが、お客様にあわせて臨機応変に延ばしています。
藤波 メニューに釧路の名物「かしわ抜き」がありますね!
小川 ご当地名物のあたたかい蕎麦の汁です。釧路は蕎麦も有名なのですよ。
藤波 良い店を直営していますね。
小川 人材が希望するその人にあった働く環境を提供しています。いいスタッフが来てくれるから、私も助かります。

マッチのファンが作った
コンセプトバー『ReSTART』


藤波 もうひとつの釧路市末広町にあるリーズナブルな料金で楽しめる直営店のカラオケバー『ReSTART(リスタート)』にお邪魔しました。これはマッチ一色だ!
小川 別名「近藤真彦バー」で、私が懇意にしている近藤真彦さんがコンセプトです。2時間3千円で飲み放題です。
藤波 店内の至るところに近藤真彦さんの写真やグッズが散りばめられていて、筋金入りのファンなのですね。
小川 ここはもともと歌謡バーだったのですが、こうしてコンセプトバーにしました。マッチさんの元マネージャーが店長を務めています。
藤波 マッチのコンサート動画がいつでも楽しめるのがファンにはたまりません。
小川 普段は動画を流していて、カラオケを歌うときには仕様を変えます。マッチのファンは記念館を見て、居酒屋で楽しみ、ここへ立ち寄ってくれるのですよ。
藤波 ここまでしてくれるファンはいない。マッチさんからしても小川さんは特別な存在ですよね。この『ReSTART(リスタート)』という名前の由来はあるのですか。
小川 マッチさんがジャニーズをやめてはじめてやったツアーのタイトルなのです。
藤波 社長はなんだかんだいっても、「人のために動く」というところがありますね。「周りに喜んでもらえたら」と思うから、経営もうまくいくのだろうと察します。今後はどのような方向性でやっていきますか。
小川 このままやっていくだけです(笑)。みんなが活躍したい場所で楽しく飯を食えたらいいと思っています。
藤波 またお邪魔させてください。

 

[ Column ]

霧多布水産のウニは鮮度優先で、すべて市場へ直送されるが、例外的に釧路にある直営店『こだわり酒場』と関係者が経営する釧路市の『居酒屋武蔵』の二店舗に直接納品されており、そこでは塩水ウニや刺身などがサービス価格で味わえる。

[ Point ]

ウニの加工過程を拝見しました。ひとつずつ手作業で殻から取り出し、ゴミを取り除き、何度も洗浄を重ねる繊細な仕事に驚きました。こうして最高級と呼ばれるウニが出荷されるのですね。

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株式会社霧多布水産/OGAWA COMPANY株式会社
代表取締役 小川 靖博
■株式会社 霧多布水産
北海道厚岸郡浜中町暮帰別東2-48
TEL.0153-62-4188
http://kts-uni.com
■こだわり酒場
北海道釧路市川上町5-1 5丁目ビル1F
TEL.0154-64-6946
Instagram @kodawari_sakaba_946
■ReSTART
北海道釧路市末広町5-17 サミットビル2F
TEL.0154-64-1616
https://re-j.jp

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