インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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49号紹介

+you(プラスユー)/社会福祉法人 善正会/ほっとスペースあさくら
福祉と社会をつなげる場
本格カフェは福祉事業!?

久留米で3つ星シェフ監修
障がい者の生き方を変えた


藤波 映えるメニューが豊富なカフェ。スタッフは障がい者と伺いました。
石井 『+you』を運営する当社は福岡県で障がい福祉サービス事業を運営する社会福祉法人です。両親が創業し、25年間、福祉事業に携わってきました。しかし、『+you』は、味やスタッフ対応など一般のレストラン経営と同じ戦略で運営し、社会福祉事業であることは特別にPRしていません。
藤波 メディアでも注目されていますが、きっかけは何だったのですか。
石井 以前は就労継続B型として下請けの仕事をいただいていました。しかし、災害など景気に左右されて仕事が止まるなど不安定で、商品の購入も気持ちの面で買っていただくことがほとんどでした。あるとき、私の弟が料理の道に進んだことをきっかけに、ドレッシングや焼き菓子を作るようになり、その延長線上で『+you』が生まれました。
藤波 弟さんはフランスの3つ星レストランにいた料理家だそうですね。
石井 はい。彼がメニューを監修。スパイスカレーが得意な弟の後輩がシェフを務め、豊富なメニューをそろえました。
藤波 スタッフの皆さんも障がいを持っている方とは思えない対応力です。
石井 はい。私が驚いているのは人の可能性と成長です。スタッフは最初はキッチンで働き、できることが増えるとお客さまの前に出てさげものをしたり、最終的には接客を担当します。成長が速く、経験値が増え、給与も増えたことで皆の生活が変わりました。業者間の繋がりも多様になり、ここを通じて改めて福祉施設の可能性を感じています。
藤波 私も驚きました。あたらしい社会の在り方を実現していますね。

 

[ Column ]

就労継続支援B型の事業所でもある『+you(プラスユー)』。全国平均の事業所スタッフの給与は1万5〜6千円のところ、同所では4万円程度の高給を実現。経済的な豊かさが生まれ「はじめて外食をしました」「近くでショッピングをしました」など、かつて経験したことのなかった利用者の生活の豊かさ、こころの豊かさが叶っているそうだ。この取り組みに注目が集まる。

[ Point ]

正直、障がい者の方が働いていると言われても、まったく分かりませんでした。社会においてウインウインの事業が成功したのは、弟さんのことだけでなく、長く社会福祉事業を経験され、試行錯誤をされた石井さんの努力があってのことですね。

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+you(プラスユー)/社会福祉法人 善正会/ほっとスペースあさくら
施設長 石井 邦佳
福岡県久留米市北野町中31
https://zenseikai.jp

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