インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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50号紹介

株式会社太陽油化
東京発のアップサイクル技術が
可能にする持続可能な世界

汚泥から生まれた
次世代リサイクル製剤


吉岡 『東京8(トウキョウ・エイト)』という御社の微生物製剤が世界的に注目されています。長年、研究されてきた汚泥などの廃棄物のリサイクル事業の結果、生まれた製品ですね。
石田 当社はもともと汚泥の無害化処理業務を請け負っています。東京中のビルやレストランから出る排水汚泥を微生物を使って浄化し、下水に放流出来る基準に処理する事業です。ですから、微生物は昔から長く研究してきました。東京の排水汚泥は性質のバラツキが大きく、毎日違う性状の汚泥が混入しますから、単一の微生物ですと、中々処理が難しく、その日は上手く処理ができても、次の日は安定しなかったりするのです。必然的に多様な種類の微生物を合わせて対処しなければなりませんでした。
吉岡 日々、汚泥の性質が変わるのですね。
石田 はい。東京は色々な施設がありますからね。ですので、性状が変化する中でも安定して処理できる微生物叢を長年探してきました。それが何と東京近辺の排水汚泥の中から発見出来たのです。そしてさらにチーム編成などを改良して最強の微生物チームをつくるノウハウを得ました。それを活用して出来たのが微生物活性剤の『東京8』です。
吉岡 大都市東京の汚泥から生まれたというのが印象深いですね。
石田 汚泥処理以外に、農業の為にも使え、更に消臭剤としての効果も強いんです。元々は排水処理の為に作られたものなので。当社は先代から「環境保全の為の事業」として努力して来ました。その昔、「3K」(キツイ、汚い、危険)と言われ、良く思われなかった時代でも、世のため人のためとコツコツと研究を積み重ねてきた技です。

持続可能な未来を拓く
「東京8」がなし得ること


吉岡 最近は、インドネシアで『東京8』の栽培実験を行っているそうですね。
石田 はい、野菜の生育効果や土壌の改善効果、病害中予防効果などをテストしています。日本の農業は進んでいるので、新しい技術の効果が出にくく時間がかかりますが、東南アジアなどは農作物の生育が早く成果がでやすいです。また、アフリカ大陸などでも『東京8』ビジネスに火がついて来ています。
吉岡 なぜ、インドネシアなのですか。
石田 私の義兄が同国で農業に関するビジネスを昔から展開していてゆかりがあったのと、インドネシアは農業大国で、気候的に農作物の生産が早く、結果が出るサイクルも早いからです。
吉岡 成功すればインドネシアの経済的な手助けにもなるのではないですか。
石田 はい、『東京8』の一つの特性として現地でも培養ができることです。海外への販売は、輸送コストが高くつくのですが、現地での培養が可能なので、元になる原液を送ることで、現地でフランチャイズ事業も可能です。ことわざにあるように「魚の釣り方を教える」ことができ、ビジネスとしても現地の農業に潤いを与えられます。この持続可能な取り組みは、発展途上国に寄与できると外務省でも価値を高く評価して頂き、『第6回ジャパンSDGsアワード』での受賞にも繋がりました。
吉岡 寄付型の支援だと一過性のものになり効果が薄いので、自ら豊かになる術を教える持続性があるプロジェクトが国際的にも求められていますからね。

世界にネットワークを築き
地球変革のきっかけを


吉岡 アフリカやその他の国でどのような展開をしているのですか。
石田 世界の農業の課題に向き合う『東京8マイクロフランチャイズモデル』が展開されています。アフリカでは2年間かけて現在、20カ国に加盟店候補ができ、発展しています。これは、ひとつのきっかけになったのが『ABEイニシアチブ』というアフリカの若者に向けた日本の支援事業です。アフリカの優秀な方々が、日本とアフリカ各国の助成で就学の機会を得れる取り組みです。さらに卒業後にインターンで企業に修業の研修の機会もあります。当社はこの制度に手を上げて、インターン生に『東京8』のノウハウをレクチャーし、母国に帰国後はフランチャイジーになっていただく活動を行っています。本当に優秀な方々が当社の『ソルテライズム(理念)』を学んでくれるので、信頼もおけ成功率も高いのです。また、4カ国で培養ユニット工場の建設まで進んできており、すでにビジネスとしてスタートした国もあります。
吉岡 オイルリサイクルから大きく発展しましたが、今後はどのような構想を。
石田 当社の『ソルテライズム』は持続可能性だけでなく、人類が破壊してしまった社会や環境を「再生・回復」させる事をビジネスとして展開していくことです。モノの生産から消費、廃棄に至るプロセスを繋ぎ合わせ、持続的な循環型ビジネスを形成します。社会が困る廃棄物である東京の汚泥を受け入れ、アップサイクルして『東京8』を作り、田畑で環境や人々に価値の高い「東京8野菜」を作る。その「東京8野菜」で付加価値の料理提供するレストラン。そのレストランから排出される廃棄物をまた当社でアップサイクルする。そんな持続性の高く、環境や社会貢献事業『サーキュラーエコノミー事業』をグローバルに展開して行くのが夢です。
吉岡 今日は良いプロジェクトを知り、ワクワクしています。

 

[ Column ]

『アップサイクル』とは、不要なものに新たな価値を与えて、再生を行っていくもの。同社では、ここ数年、世界と手を携えて事業を展開した。『インドネシア』でスタートさせたビジネスは東南アジア全域への波及がはやい。一方、日本の協業型社会もまた、この事業モデルの成長に寄与できるだろう。

[ Point ]

同社では、アフリカの貧困に苦しむ子どもたちの通う学校へ『東京8』を提供し、学内菜園の生産性向上で、子供達の栄養改善に貢献するといったプロジェクトも行っている。廃棄物のリサイクルをアップサイクルへと進化させ世界へ羽ばたいていきます。この先が楽しみです。

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株式会社太陽油化
代表取締役 石田 太平
東京都板橋区三園2-12-2
TEL.03-3938-0022
https://taiyo-yuka.com

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